様々な味と豊富な種類があり、コンビニや自動販売機などで手軽に買えるエナジードリンク。
集中力を高めるために、仕事の合間などにエナジードリンクを飲んでいるといった人が増えてきています。
しかし、エナジードリンクは、飲み過ぎると危険とされており、1日に何本も飲んでいる方は注意が必要です。
では、一日どのくらいまでなら飲んでも大丈夫なのでしょう?
エナジードリンクを飲み過ぎると健康にどんなリスクがあるのでしょうか?
そこで今回は、エナジードリンクの飲みすぎによる健康への影響とエナジードリンクの効果、エナジードリンクと栄養ドリンクの違いなどをお伝えしていきます。
目次(クリックでジャンプ)
エナジードリンクの飲みすぎは危険?その理由5選
疲れもとれるし、飲むと元気が出て、とにかく効く!
だからといって一日にたくさんのエナジードリンクを飲んでいませんか?
エナジードリンクは飲み過ぎると体に悪影響を及ぼすことがあります。
まずはその理由をみていきましょう。
理由①カフェインの摂り過ぎ
エナジードリンクには、カフェインが多く含まれています。
カフェインは、眠気を覚ます、自律神経の働きを高める、集中力を高めるなど様々な効果があります。
しかし、過剰摂取すると依存して、摂取しないといられなくなってしまいます。
つまり、カフェイン中毒です。
カフェイン中毒は吐き気、嘔吐、下痢、めまい、不眠、震えなどといった症状が現れます。
理由②心臓への悪影響
カフェインを過剰摂取することで心臓への影響が出ることもあります。
カフェインには心臓の収縮や心拍数をあげる作用があり、心臓から送り出す血液の量を増やします。
飲み過ぎることによって不整脈を起こし、最悪の場合には心肺停止で死に至ることも・・・。
理由③糖分の摂り過ぎ
糖分は、脳の働きを高めるのに必要な成分ですが、、高血圧や肥満、糖尿病などの生活習慣病を起こしやすくなります。
また、気分の落ち込みや、虫歯、歯周病、肌荒れなどの原因にもなるので注意が必要です。
砂糖は、25g/日くらいまでに抑えるということが推奨されていますが、エナジードリンク(250ml)には砂糖が27.5g入っています。
エナジードリンク(250ml)を一本飲むだけで一日の推奨摂取量を超えてしまいますね。
理由④肝臓への悪影響
エナジードリンクに含まれる糖分は、生活習慣病を起こしやすくするだけでなく、肝臓へも悪影響を及ぼしかねません。
糖分が肝臓へ負荷を与え、肝機能の低下をもたらすと、疲労感、食欲の低下、吐き気などの症状があらわれます。
肝臓に悪影響を及ぶすものは、なにもアルコールだけではないのです。
理由⑤薬服用中の副作用
昔からお茶やコーヒーなどで薬を飲むと良くない、といったようなことを聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
エナジードリンクにも、お茶やコーヒーなどに含まれるカフェインが入っています。
そして、風邪薬、解熱鎮痛剤、鼻炎用薬などの薬にもカフェインが含まれていて、これらを一緒に飲むことでカフェインの過剰摂取になってしまうことが考えられるのです。
エナジードリンクの飲みすぎ、海外でも危険視
海外では、エナジードリンクの飲み過ぎによることが原因で死亡するケースが多数報告されています。、
例えば、10代の子供たちが死亡する事故や心臓が破裂して死亡といった例もあるそうで問題視されています。
これらの多くは、エナジードリンクに含まれるカフェインの過剰摂取によるものです。
アメリカやカナダなどでは、食品中のカフェインについて健康な成人の場合1日あたりの摂取量を~400mgまでと推奨しています。
子供はカフェインの影響を受けやすいため、一日あたりの最大摂取量を4~6歳は45mg、7~9歳は62.5mg、10~12歳は85mgまでとしています。
エナジードリンクの1日の適正摂取量は?
エナジードリンクは、普通に飲む分には決してリスクがあるわけではありません。
飲み過ぎることで、体に悪影響を与えるのです。
それでは、一日の適正摂取量はどのくらいなのでしょうか?
エナジードリンク(250ml)1本に含まれるのカフェインは80mgです。
健康的な成人あれば、一日のカフェイン摂取量は~400mgまでは安全とされています。
これだけで見ると、一日に4~5本であれば問題ないと思えますよね。
しかし、エナジードリンクのほかにも、コーヒーやお茶、コーラ、食べ物ではチョコレートにもカフェインが含まれているので、これらを摂取すれば安全といわれる摂取量をあっという間に超えてしまいます。
糖分の含有量のことも考えると、一日に1本、多くても2本までにしておきましょう。
ただし、これは目安です。
健康に悪影響を生じないと推定される量は個人差があるため、日本では明確な摂取許容量は設定されていません。
少ない量でもカフェインの影響が強く出る方もいますので、カフェインを摂取する際には注意をしなければいけません。
エナジードリンクの効果
ここまでの話で、エナジードリンクにはカフェインが多く含まれていることがお分かりいただけたのではないかと思います。
カフェインには、覚醒作用、眠気覚まし、利尿作用といった効能があることはよく知られていますよね。
他にも、自律神経の働きの促進、倦怠感を改善、運動能力の向上などがあって、カフェイン作用の持続時間は、個人差はありますが飲んでから、だいたい2~4時間程度です。
エナジードリンクと栄養ドリンクの3つの違い
エナジードリンクも栄養ドリンクも、もうひと頑張りしたいときや、疲労回復に効果があるとされています。
この二つは、味や定義は似ているけれど、実は大きな違いがあるんです。
違い①製品の種類
二つの大きな違いは製品の種類で、それぞれ下記のように分類されます。
・エナジードリンク:清涼飲料水
・栄養ドリンク:医薬品または医薬部外品
医薬品は、厚生労働省で配合されている有効成分の効果が認められた”治療”を目的とする薬。
医薬部外品は、厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が一定の濃度で配合されていて、薬に準ずるものとして認められています。
清涼飲料水に分類されるエナジードリンクは、“疲労回復”や“栄養補給”といった効果・効能を謳うことは禁止されているのです。
違い②成分
栄養ドリンクに含まれている成分の中で、エナジードリンクには含まれない成分があります。
それは「タウリン」です。
栄養ドリンクに含まれるタウリンは、心臓や肝機能を高めるといった効果のほかに、視力の回復、高血圧の予防などに効き目があるといわれています。
日本では、清涼飲料水であるエナジードリンクにタウリンを使用することは許可されていません。
そのため、エナジードリンクには、タウリンの代わりに「アルギニン」が含まれている場合があります。
アルギニンには、成長ホルモンの分泌を促進しますので、筋肉増強効果、血液改善、精神的・肉体的強化などに効果があります。
違い③用途
エナジードリンクは、リフレッシュをしたいときや、気分の向上を促すのが目的です。
カフェインには覚醒・興奮作用があるので、仕事や勉強など集中力を高めたいときや、車の運転での眠気覚ましには効果的ですよね!
一方、栄養ドリンクは、強壮作用のある生薬の働きによって、疲れやすいといった人の滋養強壮や、食欲不振、肉体疲労時、発熱時の栄養補給を目的としています。
エナジードリンクは飲みすぎに気を付けて利用しよう!
エナジードリンクは、飲み過ぎなければ、決して体に悪いというわけではありません。
ジュース感覚で飲むことができ、眠気覚ましや集中力向上に繋がり、疲れた体に欠かせないですよね。
しかし、カフェインや糖分が多く含まれている分、飲みすぎると体への悪影響が懸念されます。
1日の摂取量を考えたり、水分補給時はカフェインや糖分を含まない麦茶や水などを飲むように心がけ、うまくエナジードリンクを活用しましょう。