左利きのお子さんを持つ親御さんにとって、右手で珠を弾くイメージの強いそろばんには、何かと気になる点も多いようです。
そろばんは小学校3~4年生の算数でも扱うことがあるため、早めに不安は解消しておきたいですよね。
そこでこの記事では、そろばんは左利きでも問題なく始めることができるのか、4つのメリットを紹介しながら解説していきます。
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「左利き」でもそろばんへの影響はない
左利きであっても、問題なくそろばんに取り組むことができます。
たくさんのお子さんにそろばんの指導をされてきた先生が、こうおっしゃっています。
「左利きであっても、何も心配する必要はない。」
「左利きが原因で、不利になることはない。」
実際に現場で子どもの姿を見てきた方の声だけに、説得力がありますよね。
左利きのそろばんのやり方
ここでは左利きでそろばんを扱う方法を確認していきます。
やり方①そろばんは右手で弾く
左利きの場合、そろばんを弾くのは右手になります。
このとき、左では鉛筆を持ちながらそろばんを抑えます。
やり方②文字を書くときは左手を使う
そろばんを弾き終わったら、左手に持っている鉛筆で文字を書きます。
文字を書き終えたら、やり方①に戻って作業を繰り返します。
左利きの人が右手でそろばんを弾く4つのメリット
右手でそろばんを弾くことには、たくさんの利点があります。
ここでは4つのメリットを紹介していきます。
メリット①早く答えを書くことができる
左利きと右利きでは計算の答えを書くスピードに差がでます。
【右利きの場合】
計算が終わったら、いったん持っていたそろばんを置く
- 右手に鉛筆を持ち直す
- 答えを書く
【左利きの場合】
- 計算が終わったら、いったん持っていたそろばんを置く
- 左手に持っている鉛筆で答えを書く
右利きと左利きでは、そろばんを弾いた後の作業工程に1つだけ違いがあることが分かりますね。
この1つが、スピードの差となるのです。
メリット②右手が器用になる
左利きの人は、利き手ではない右手でそろばんを弾くことになります。
普段あまり使うことがない右手での作業が増えることで、今より器用になる可能性があります。
メリット③「両手そろばん」への準備になる
利き手ではない右手でそろばんを弾くことは「両手そろばん」への近道ともいえます。
右利きの場合「両手そろばん」に挑戦する時に初めて、利き手ではない左手でそろばんを弾くことになります。
しかし左利きの場合は、最初から利き手ではない右手でそろばんを弾きます。
「両手そろばん」に挑戦する時には、「慣れている左手を使えば良いだけ」となるのです。
つまり左利きの方が「両手そろばん」に挑戦する際のハードルが低くなります。
メリット④右脳と左脳を同時に鍛えられる
左利きの人が右手でそろばんを弾く場合、使い慣れていない右手を頻繁に動かすことになります。
左利きの人は普段は左手をよく使うわけですから、そろばんを右手で弾くことで両手を使い分けることになるのです。
両手を使い分けることは、人間の脳にある右脳と左脳に刺激を与えるといわれています。
刺激を受けることで発達するともいわれている、脳。
左利きの人が右手でそろばんを弾くことは、バランスよく脳を発達させてくれる可能性があるのです。
「右手を使う=矯正」ではない
「右手でそろばんを弾くことが、矯正につながるのではないか?」と心配になる親御さんも多いことでしょう。
しかし、利き手ではない方で作業を行うことは矯正とはいえません。
例えばPCやピアノを思い浮かべてください。
- PCでキーボードを打つ際は、右手も左手も使います
- ピアノを弾く際も、両手を使います
右利きの人であっても、利き手でない左手を使って行う作業は意外と多いものです。
左手でそろばんを弾くことも可能
お子さんによっては「どうしても右手でそろばんを弾きたくない。」と思うこともあるでしょう。
でも安心してください。
左手でもそろばんを弾くことができます。
ただし、そろばん教室によっては対応していないところもあるようです。
事前に通いたい教室に、左手での作業について確認しておくことをおすすめします。
左手でそろばんを弾く2つのデメリット
どうしても左手でそろばんを弾きたいと考えている方のために、デメリットも解説しておきます。
デメリット①そろばんが手で隠れて見えにくい
そろばんは桁の大きい方(左側)から計算していくので、左手でそろばんを弾いていくと、弾いた珠の部分を手で隠してしまいます。
右手で行うよりも計算するスピードが落ちることになるので、注意が必要です。
デメリット②先生と違う手の動きになり理解しにくい
右手でそろばんを弾いている先生を見て、自分は左手で弾くというのは、お子さんにとってかなり難しい作業といえます。
作業が難しければ当然、理解することも難しくなります。
また先生としても、教えにくさを感じることもあります。
左利きならではのメリットも多い!気軽にそろばんをはじめてみよう
利き手はあまり影響されない、そろばん。
左利きが実はメリットが多いことも分かりましたよね。
右手でそろばんを弾くことにもデメリットはないので、あまり心配しすぎることなく、挑戦してみてはいかがでしょうか!