仕事や勉強をもうひと頑張りしたい人に大人気の「モンスターエナジー」。
モンスターエナジーには眠気や疲労感を軽減してくれる作用があるので、毎日飲んでいるという方も多いのではないでしょうか?
しかしモンスターエナジーの飲み過ぎには注意が必要。
実はモンスターエナジーの飲み過ぎが引き起こしたと考えられる死亡例が、各地で報道されているのです。
もし本当に死ぬ危険性があるのだとすれば、あなたもモンスターエナジーの飲みには注意する必要があります。
この記事ではモンスターエナジーの危険性について解説していきます。
目次(クリックでジャンプ)
モンスターエナジーを飲み過ぎるとどうなる?
ここではモンスターエナジーの飲み過ぎによる中毒性や危険性について解説していきます。
危険性①中毒になる可能性あり
モンスターエナジーは飲み過ぎると中毒になる可能性があります。
原因はモンスターエナジーに含まれるカフェイン。
カフェインを過剰摂取することで、カフェイン中毒に陥るのです。
カフェイン中毒になると頭痛や腹痛といった様々な症状が発生します。
危険性②最悪の場合死亡する可能性も
モンスターエナジーの飲み過ぎで死亡する可能性もあるようです。
実際に米国では、モンスターエナジーの飲み過ぎが原因とされている死亡例が報道されています。
モンスターエナジー側は報道を否定しており、本当にモンスターエナジーが死亡の原因となったかどうかは定かではありません。
しかしモンスターエナジーが死亡に全く関係ないという証拠もないため、最悪の場合死ぬこともあると認識しておくべきでしょう。
危険性③子どもの場合危険性はさらに高い
子どもによるモンスターエナジーの飲み過ぎはさらに危険と言えるでしょう。
子どもの臓器は大人の臓器と比べると未発達。
当然、カフェインへの耐性も大人より弱くなります。
大人と同じ量のモンスターエナジーを子どもが摂取すると、臓器が未発達な分、大人よりもカフェイン中毒になりやすいと考えるのが妥当です。
大人が大丈夫だからといって、同じ量のモンスターエナジーを子どもに与えるのは大変危険な行為とも言えます。
モンスターエナジーの飲み過ぎで中毒・死亡になる量の目安
モンスターエナジーが危険だと言われる原因はカフェインの含有量にあります。
ここではモンスターエナジーに含まれるカフェインの量に注目してみていきましょう。
モンスターエナジーの成分は日本と米国で異なる
実はモンスターエナジーの成分は日本と米国では異なります。
国 | 容量 | カフェイン量 |
日本 | 355ml | 40mg/100ml |
米国 | 473ml | 33.8ml/100ml |
図は、日本と米国のモンスターエナジーの容量とカフェイン量を表したものです。
注目するべきポイントはカフェイン量。
容量は米国の方が多いものの、100mlあたりのカフェイン含有量においては日本の方が多くなっています。
これは同じ容量であるなら、米国製のモンスターエナジーよりも日本製のモンスターエナジーの方がカフェインを摂取しやすいことになります。
つまり、日本製のモンスターエナジーは米国製のモンスターエナジーに比べてカフェイン中毒になりやすいのです。
容量の大きさから米国製の方が危ないイメージを抱きがちですが、実は日本製の方が危険性は高いことが分かります。
モンスターエナジーでカフェイン依存症になる量
モンスターエナジーの摂取量が【1日3本以上】になるとカフェイン依存症になる可能性があると考えられます。
「カフェインの安全性に関する科学的意見書」によると、成人であれば1日のカフェイン摂取量が5.7mg/kgまでは問題ないと報告されています。
この基準をもとに日本で販売されているモンスターエナジー(容量355mカフェイン量40mg/100ml)で置き換えて考えてみましょう。
体重 | 50kg | 60kg | 70kg |
カフェイン量 | 〜285mg | 〜342mg | 〜399mg |
モンスターエナジー | 約2本 | 約2.5本 | 約2.8本 |
一般的な大人であれば1日に飲むモンスターエナジーの量は2本までにしておく方がよさそうです。
モンスターエナジーは【1日2本まで】が、安全な摂取量と考えておきましょう。
では【1日2本まで】を守っていれば本当に大丈夫なのでしょうか?
残念ながらそうとも言えません。
なぜなら、私たちがモンスターエナジー以外からもカフェインを摂取しているから。
カフェインはコーヒーをはじめ、お茶やコーラ、チョコレートなどにも含まれています。
モンスターエナジーを1日2本しか飲んでいなくても、他のものでカフェインを摂取することで基準を上回ることは十分に考えられます。
その為【1日2本まで】に注意するだけでは不十分で、他の食品とのバランスを考えて摂取する必要があります。
モンスターエナジーで中毒になる可能性がある量
モンスターエナジーの摂取量が短時間(1時間以内)で【3本以上】になると急性のカフェイン中毒になる可能性があると考えられます。
カフェイン中毒になる一般的な指標として参考にするのが「6.5mg/kg」のカフェイン摂取。
一般的な成人の場合に急性中毒になるカフェイン量とモンスターエナジーに置き換えた本数を表にしてみました。
体重 | 50kg | 60kg | 70kg |
カフェイン量 | 325mg〜 | 390mg〜 | 455mg〜 |
モンスターエナジー | 約2.3本 | 約2.8本 | 約3.2本 |
表からわかるのは短時間で3本以上摂取するのはおすすめできないということです。
また3本以上になると、人によっては「カフェインの安全性に関する科学的意見書」で推奨されているカフェイン摂取量を大きく上回ることにもなります。
短時間でモンスターエナジーを3本以上のむことは決して不可能ではありません。
「気づいたら3本以上飲んでいる」という方はカフェイン中毒に気をつけたほうが良さそうです。
モンスターエナジーで死亡の可能性がある量
一部の専門家によると【1回3g以上のカフェイン摂取】が死亡の可能性がある量だと言われています。
カフェイン3gは日本で販売されているモンスターエナジー(容量355mカフェイン量40mg/100ml)で考えると、およそ21本分になります。
モンスターエナジー21本だと、容量としては7455ml(355ml×21本)。
1回に7.5l近いモンスターエナジーを飲む計算です。
現実的ではない数字ですが、コーヒーなど他の食品との合計摂取量によっては死ぬ可能性もあるので注意が必要です。
子どもの場合は?
「カフェインの安全性に関する科学的意見書」によると、子どものカフェイン摂取量は1日あたり【3mg/kg】までが推奨されています。
体重 | 10kg | 20kg | 30kg | 40kg |
カフェイン量 | 30mg | 60mg | 90mg | 120mg |
モンスターエナジー | 約0.2本 | 約0.4本 | 約0.6本 | 約0.9本 |
体重40kgまでの子どもが一般のモンスターエナジーを1本(カフェイン142mg)飲み切ると、基準を上回ってしまいますね。
つまり、ジュース感覚でモンスターエナジーを子どもに与えているとカフェイン依存症になる恐れもあるわけです。
子どもにモンスターエナジー1本を与えることは「飲み過ぎ」に該当するので注意が必要。
子どもの場合は【1日1本未満】、もしくは【与えない】のが良さそうです。
国内で起こったモンスターエナジーの飲みすぎによる死亡事例
実は、国内でもモンスターエナジーが原因と考えられる死亡事例があります。
亡くなったのは20代の男性。
眠気覚ましとして、毎日モンスターエナジーを飲んでいたとのことです。
カフェインの錠剤も服用していた男性は、カフェイン中毒の症状である「吐き気」を催し、寝込むこともあったとか。
モンスターエナジーだけが死亡の原因とはされていませんが、カフェイン中毒が引き金になっているのは間違いないでしょう。
モンスターエナジーによる副作用
ここではモンスターエナジーに含まれる、カフェインや糖分による副作用を解説していきます。
副作用①カフェインの効果で眠れなくなる
モンスターエナジーを眠気覚ましとして活用している方も多いのではないでしょうか。
しかしモンスターエナジーに大量に含まれるカフェインはとり過ぎると不眠の原因にもなります。
寝たいときに眠れず、起きていたい時に眠くなってモンスターエナジーを飲んでいては、悪循環ですよね。
副作用②飲んだ後に疲労感に襲われる
モンスターエナジーに含まれるカフェインは、一時的に眠気以外に疲れを吹き飛ばしてくれる作用もあります。
この作用は脳の中枢神経を刺激しているもの。
いわば無理矢理、体を叩き起こしている状態でもあります。
カフェインの効果が続いている間は体が元気になりますが、効果が切れると逆に疲れを感じてしまうこともあるようです。
カフェインを利用して毎日体に無理をさせると、体を壊す原因になります。
やはりモンスターエナジーの飲み過ぎは体には良くないようです。
副作用③頭痛が起きる
カフェインは頭痛の原因にもなります。
カフェインには血管を収縮させる作用があります。
血管が収縮すると血流が悪くなりますが、カフェインが切れると血管は元の状態に戻ろうとします。
元の状態に戻ろうとすれば血管は拡大。
その時に血流も活性化します。
そして急激な血流の増加が頭痛の原因になるわけです。
毎日頭痛に悩まされているのであれば、モンスターエナジーを一時的にやめても良いかもしれません。
虫歯や肥満になりやすい
モンスターエナジーには、カフェインだけでなく大量の糖分も含まれています。
糖分は体にとって大切な成分ですが、とり過ぎると虫歯や肥満の原因にもなります。
モンスターエナジーは飲みやすいのでついつい飲み過ぎてしまうかもしれませんが、糖分のとりすぎには注意しましょう。
飲み過ぎ防止!それぞれの飲み物のカフェインの量
カフェインが含まれる製品はモンスターエナジーだけではありません。
ここでは有名な製品に含まれる100mlあたりのカフェイン量について解説していきます。
製品名 | カフェイン量(100mlあたり) |
レッドブル | 43.2mg(185ml版) |
モンスターエナジー | 40mg |
コーヒー | 60mg |
緑茶 | 20mg |
リポビタンD | 50mg |
レッドブル
レッドブルは日本で一番有名なエナジードリンクといっても過言ではないでしょう。
レッドブルには185ml以外にも250ml(通常版とカロリーオフ版)、355mlなどたくさんの容量が販売されています。
中でも一番カフェインを多く含んでいるのが185ml版でした。
100mlあたりのカフェイン含有量は43.2mgで、モンスターエナジーよりも多い量です。
モンスターエナジー
モンスターエナジーはレッドブルよりも格安で手に入るので人気の商品。
コンビニにはたくさんの種類が置いてありますよね。
カフェイン含有量は40mgです。
コーヒー
「カフェインといえばコーヒー」というイメージをお持ちの方も多いでしょう。
カフェインは「コーヒーに入っているもの」という意味で、カフェイン含有量も60mgと多めです。
緑茶
緑茶は、煎茶や玉露などのいろいろなお茶の総称として使われる名前です。
カフェイン含有量は20mg。
紹介している他の製品と比べるとカフェインの量は控えめです。
リポビタンD
リポビタンDといえばCMでお馴染みの製品。
そのカフェイン含有量は50mg。
100mlあたりの換算では、レッドブルよりも多いカフェインを含んでいることになります。
ただしリポビタンDは100mlサイズでのみ販売されているので、1本あたりのカフェイン量は少ないのがメリットといえます。
モンスターエナジーの飲み過ぎに注意!
モンスターエナジーは飲み過ぎると危ないことがわかりました。
やはり実際に死亡例があると怖さを実感できますね。
しかし実際には、モンスターエナジーが危ないというよりは「カフェイン」が危ないという方が適切なのかもしれません。
いずれにせよ、モンスターエナジーなどカフェインを多く含んだ製品には注意が必要です。
適切な量が専門家によって示されてはいますが、体質や個人差もあるので絶対に安全なカフェイン量というものは存在しないといってもいいでしょう。
問題はカフェインの「とり過ぎ」です。
基準となる摂取量を知ったうえで、自分の体質や体調と合わせたモンスターエナジーの飲み方を見つけていきましょう。