そろばんは、今も昔も人気の習い事です。
計算に強くなったり脳を鍛える効果があるといわれていて、子供に習わせたい!と思う親御さんも多いですよね。
集中力を鍛えられるのも、そろばんの魅力の一つです。
しかし、いつから習わせるべきなのかは悩みどころです。
と疑問に思っている方に、そろばんを始める最適な年齢や教室の選び方を解説していきます。
目次(クリックでジャンプ)
そろばんはいつから始めればいいの?
そろばんを習わせたいと考えたとき、いつから始めればいいのか悩みますよね。
「早いほうがいいのかな?」
「そもそも、そろばんは何歳からできるの?」など。
個人差はありますが、一般的には数の概念を理解できる3歳頃から始めるといい、といわれています。
3歳以降であれば、お子さんの成長具合やお好きなタイミングで始めてみていいのではないでしょうか。
ただし、始める年齢ごとにメリット・デメリットがあります。
そろばんはいつから?年齢別にメリット・デメリットを解説!
「そろばんは早くはじめた方が良い」と聞いたことがある方も多いかもしれません。
脳機能は、12歳前後で大人と同じくらいまで発達します。
幼少期にそろばんを習っておくと、脳が刺激され発達を促すといわれています。
しかし、早く始めるにはデメリットも存在します。
また、遅く始めると良くないわけでもありません。
そろばんを習い始める年齢ごとに、メリット・デメリットがあります。
年齢①未就学児(3才~6才)でそろばんを始めた場合
未就学のお子さんを持つ親は、就学に備えてそろばんを習わせたいと思う方が多いのではないでしょうか。
では、未就学児でそろばんを始めるメリット・デメリットはどんなものがあるのでしょうか。
メリット
幼少期は右脳の働きが活発な時期です。
この時期にそろばんを習うことで右脳が鍛えられるため、脳の発達に大きな効果が期待できるんですよ。
3歳頃から始めれば、早いうちから脳を鍛えられるということになりますね。
また、小学校に入る前に数字に慣れさせておくことができ、算数の学習でのつまづきも減ります。
まだ算数や勉強という概念が無いうちに始めておくことで「算数嫌い」の予防効果が期待できます。
デメリット
早い時期から始めるデメリットは、「早すぎる」かもしれないということです。
基本的な数字の概念が理解できていなければ、そろばんを習わせてもついていくことは難しいですよね。
おとなでも、理解できないことをさせられるのは苦痛が伴います。
「つまらない」「わからない」という苦手意識を持ってしまうと、習い続けることも難しくなっていきます。
年齢➁小学校低学年(6才~9才)でそろばんを始めた場合
そろばんを習い始めるタイミングとして平均的なのは、6歳~9歳頃といわれています。
6歳以降であればほとんどのお子さんが数の概念を理解し、簡単な計算ができる子もいますよね。
就学前と比べると、効率的にそろばんを習うことができる時期であるといえます。
ではこの時期に始めるメリット・デメリットは、どんなものがあるのでしょうか。
メリット
小学校低学年からそろばんを始めるメリットは、学校で算数を習っているため、計算の基礎ができていることです。
数の概念を理解して計算の基礎ができていれば、そろばんに親しむのも早くなるでしょう。
低学年のうちからそろばんに慣れていれば、計算が早くなり、算数が楽しくなるという子も多いです。
勉強が楽しくなれば、自信にもつながっていきます。
そしてもうひとつのメリットは、バランスよく脳を鍛えられること。
日本の学校教育では、左脳ばかり鍛えられるといわれています。
そろばんでは主に右脳が鍛えられるので、右脳と左脳がバランスよく鍛えられるんですよ。
デメリット
小学校低学年は、すでに学校教材で算数を学んでいる時期です。
ドリルなどの紙教材に慣れていると、数をそろばんの玉でイメージするのが難しく、慣れるまでに時間がかかることもあります。
まだかけ算や割り算を習っていないお子さんだと、そろばん以外の勉強も必要になってきます。
年齢③小学校高学年(9才~12才)でそろばんを始めた場合
小学校高学年になると「算数が苦手」「算数は嫌い」というお子さんも増えてくる時期ですよね。
脳の発達は、10歳ごろまでといわれています。
個人差もあるため、だいたい12歳ごろまでは脳が伸びる時期です。
小学校高学年であっても脳の発達は見込めますし、それとは違ったメリット・デメリットもあります。
メリット
早期に始めるほうがより多くのメリットを得られますが、小学校高学年から始めても遅くはありません。
小学校高学年にそろばんを始める場合、親に言われたのではなく、自分の意思で始めることが多いです。
つまり、意欲をもって取り組めるため「吸収も早い」のです。
さらに、かけ算やわり算などは学習済みのため、低学年の子よりも効率よくそろばんの練習ができます。
そろばんは進むペースが決められておらず、やる気があれば、どんどん進められます。
その子のやる気次第で検定を受けていくため、自信に繋がりやすくなります。
デメリット
高学年でそろばんを始めた場合のデメリットのひとつは、他の習い事との兼ね合いでしょうか。
教室によりますが、そろばんは週1ではなく週に数回通う教室が多いです。
ほかにも習い事をしていると、忙しくて通う時間・復習する時間が足りないという可能性もでてきます。
また、先に始めた子との差が大きいこともデメリットといえるでしょう。
算数に苦手意識があったり、珠算式暗算に慣れないとなかなか大変です。
先に始めた子が自分より難しい計算をしているのを見て、ショックを受けるお子さんもいるかもしれません。
そろばんを習う目的別に最適年齢を解説!
そろばん教室に通わせたいと思ったとき、一体どんな目的が浮かびましたか?
実はそろばんを始める最適な年齢は、そろばんを習うことでどんな効果を得たいかによって変わってきます。
そろばんを習わせる目的が明確な場合は、それぞれの目的に合った時期を選ぶのがおすすめです。
目的①算数が得意になってほしい場合
そろばんを習うことで算数を好きになってほしい場合は、未就学の時期がおすすめ!
算数を習い始める前に数や計算学習の土台としてそろばんを習っておくことで、そのあとの算数学習がスムーズになります。
さらに早いうちから数字に親しむことで、暗算力や計算力が身につきます。
算数への苦手意識を持つ前に始めることで、「わかる」「できる」といった自信がつくのも魅力の一つです。
目的➁そろばんを効率良く習得したい場合
効率良くそろばんを習得したいなら、小学校低学年で始めるのが一番!
算数の知識がベースにある状態でそろばんを始められるので、有利ですよ。
そろばんを習うことで、早く正確に計算する能力を身につけることができます。
これは学校の算数にも役立つ力なので、学校での学びとそろばん教室での学びが相乗効果をもたらします。
わかるようになると自信に繋がり、より意欲をもって取り組めば効率も上がりそうですね。
目的③そろばん検定を1級まで取りたい場合
「そろばん検定」という言葉を聞いたことがありますか?
そろばん検定には2種類あり、教室が所属している団体によって変わります。
日本商工会議所の「日商珠算能力検定試験」と「全国珠算教育連盟」の検定。
全国珠算教育連盟の検定は、とても細かく級が分かれているのが特徴です。
日商珠算能力検定試験のほうが、難易度が高いとされています。
満点合格者を見ると、最年少は小学校4年生、最年長は成人でした。
かけ算やわり算などを理解していないと難しいため、未就学もしくは低学年から始めて、コツコツ学ぶのがおすすめです。
小さいうちから習い、「小学校卒業までに1級取得」という目標を掲げると、やる気アップに繋がりそうですね。
目的④中学受験に役立てたい場合
そろばんを中学受験対策で習わせたい!という親御さんも多いです。
早く正確に計算する能力は、算数において大事な基礎力となります。
ポイントは「早さ」です。
早く計算できるほど、難しい問題に時間を割けるようになります。
算数以外の教科に取り組む時間も増えれば、受験科目全体の平均点アップにも繋がりますね。
受験対策としてそろばんを始めたいなら、やはり小学校低学年か、遅くとも高学年までがいいでしょう。
そろばん教室を選ぶポイント4選
そろばんを習うときには、教室選びも悩みの種ですよね。
近隣にいくつか教室がある場合、一体どんなふうに選べばいいでしょうか?
ここからは、教室選びの4つのポイントを紹介していきます。
ポイント①子供が一人で安全に通える立地にあるか
そろばんに限った話ではありませんが、教室が通いやすい場所にあるかどうかはとても大切です。
通うのが大変だと、継続するのが困難になってしまう場合もあります。
特に、送迎なしでお子さんが1人で通う場合には、経路が安全であるかは重要なポイントです。
交通量の多い交差点を渡ったり、見通しの悪い道路を歩かせるのは心配ですよね。
そろばん教室までのルートをチェックして、より安全で通いやすい方を選ぶと良いでしょう。
ポイント②先生との相性
先生との相性も大切なポイントです。
お子さんと先生の相性次第で、やる気も変わってきますよね。
厳しい先生が合っている子もいれば、優しく接したほうが伸びる子もいます。
見学に行った際に先生の様子を見たり、実際に通っている方に聞き取りをしてみてもいいかもしれませんね。
ポイント③参加している検定や競技大会の種類や頻度
上記で紹介したように、そろばん検定には2種類あります。
「日商珠算能力検定試験」と「全国珠算教育連盟」の検定は、検定試験の頻度が異なります。
日商珠算能力検定試験は珠算1~3級と珠算・暗算の段位の試験は年3回、珠算4~10級と暗算1~10級の試験を年6回行っています。
全国珠算教育連盟の検定は珠算1~3級と珠算・暗算の段位は年6回、珠算4~10級と暗算1~10級を年12回です。
落ちてしまっても何回でも受けられますが、短い期間で上の級に進みたいのなら、全国珠算教育連盟がおすすめです。
試験内容はどちらも珠算・暗算試験の両方で、掛け算・割り算・見取り算です。
全国珠算教育連盟の検定では準3級以上はこれにプラスして、伝票算・暗算・応用計算・開法4つから一つ選択して受ける必要があります。
日商珠算能力検定試験は日本商工会議所が扱っているため、社会的な評価はこちらのほうが高くなります。
そろばん教室により両方受験できるところもあれば、どちらか一方しか受けられないところもあります。
入会前に、教室に確認してくださいね。
どちらも公的資格となるので、履歴書に書くことが可能です。
ポイント④そろばんを習う目的に合っているか
最後のポイントは、そろばんを習う目的と合っているかということです。
算数を好きにさせたい、苦手意識をなくしたいのに厳しい教室に入ってしまったら、ますます算数嫌いになってしまうことも…。
そろばんに力を入れたいのか、フラッシュ暗算など高い計算能力を身につけさせたいのか、受験対策に使うのか。
教室ごとに特色が違うため、必ず確認してくださいね。
検定が目標の場合は、有段者が多い教室であることを確認しておきましょう。
そろばんをいつから始めるかは、目的やメリット・デメリットから総合的な判断を!
そろばんはいつから習い始めたらいいのか、それぞれの目的やメリット・デメリットを踏まえた選択が必要なことがわかりました。
習い事は、親が思う以上にお子さんにとっては大変なことです。
やる気がなかったり、ついていけないとすぐに辞めたくなってしまいますよね。
親目線から見ても、せっかく月謝を払っているのに、身につかないのは悲しいことです。
効果のあるなしだけではなく、お子さんが通いやすく、自信につながるような教室の選び方がベストですよね。
そろばんを通して得られる力は計算力だけではなく、自己肯定感や集中力といった生きる上で大切な力もあります。
そろばんを習う目的や年齢別のメリット・デメリットを参考に、お子さんに合った開始時期・教室を選んでいきましょう!