「健康的に太りたい」「食事量が少ないわけじゃないのに太れない」「痩せすぎた体が嫌だ」とお悩みではありませんか。
ダイエットを頑張る女性がいる一方で、太りたいけど太れない女性は意外と多いです。
では、どうしたら太れない女性が体重をつけられるのでしょうか。
この記事では食事に注目して、太りたいのに痩せてしまう原因、太るための献立、運動、プロテインについて詳しくお伝えします。
無理なく健康的に体重を増やしましょう。
目次(クリックでジャンプ)
太りたい女性が痩せてしまう原因
なぜ太りたいのに痩せてしまうのでしょうか。
主に3つの原因が考えられます。
原因①食事量が少ない
太れない原因の一つ目は、食事量が少ないことです。
きちんと食べているつもりでも、日本人が1日に摂る食事量の平均より少ないことも原因の一つにあります。
食事量が少ないと、摂取カロリーが少ないということに繋がりますので、太ることはできません。
もともと食事は、体のエネルギー補給のために行います。
年齢、身長、体重、身体活動レベルによって異なりますが、成人女性が1日に必要なカロリーの目安は2,000kcal程度です。
食事量が少ない女性の場合、一日の食事で2,000kcal摂取できているかを目安にするといいでしょう。
とはいっても、カロリー計算なんて面倒ですよね。
そんな方は、1日の食事回数を増やすと、自然と摂取カロリーも増えます。
どのくらい増えるかは食事の質によりますが、手っ取り早く摂取カロリーを増やしたい方は1日の食事回数を増やしましょう。
太る食事の理想は「1日5食」です。
朝昼夜の3食に加えて間食をすることで、1日の総摂取カロリーを増やせます。
原因②栄養バランスが良くない
太れない原因として、栄養バランスが良くないこともあげられます。
人間の生命活動には、40種ほどの栄養素が必要です。
中でも、たんぱく質、脂質、炭水化物は、人の体になくてはならないエネルギー源です。
たんぱく質は、筋肉や血液のもととなり、体をつくる役割があります。
炭水化物は、糖質と食物繊維にわけられ、糖質はグリコーゲンとなって肝臓や筋肉に蓄えられます。
脂質は、細胞膜を作る成分で、少量でもエネルギーを作り出す効率のよいエネルギー源です。
また、ビタミンやミネラルもたんぱく質・脂質・炭水化物(糖質)の合成や分解を助ける働きがあり体の調子を整える大事な栄養素です。
つまり、ただ食事量が多いだけでは健康的に太れません。
健康的に体重を増やすためには、栄養素をバランスよく摂ることが大事です。
食事の際は、人間の体を構成する栄養素も意識して摂取しましょう。
具体的に、何をどのように摂取したらよいかは、記事の後半でお伝えします。
原因③消化がよくない
消化がよくないことも、太れない原因の一つです。
食べ物は分解された後、胃腸で必要な栄養素のみ吸収されます。
しかし消化がよくないと、たくさん食べても栄養素が吸収されず「太りたい」と思っていても体重は増えません。
消化をよくするには、酵素の働きが大事です。
酵素は、消化、代謝、吸収などたくさんの種類があり、体内のあらゆる化学反応を促進します。
中でも、消化を良くする酵素を、食事で摂るようにしましょう。
消化を良くする酵素は、生の野菜やフルーツ、発酵食品に多く含まれており、
消化を助け、栄養素を吸収しやすくします。
さらに、体内の酵素を増やすためには、よく噛んで食べることを心掛けましょう。
よく噛むことで、唾液が増えます。
唾液には、消化酵素のアミラーゼが含まれており、アミラーゼがでんぷんを糖に変え、胃腸での消化吸収をしやすくします。
太りたい女性に必要な3つの栄養素
太れない原因として食事量、栄養バランス、消化が原因だとお伝えしました。
つまり、食事量が多すぎるのも、少ないのも問題です。
健康的に太るためには「量」と「質」を意識したバランスのよい食事をしましょう。
「質」のよい食事とは、Protein(たんぱく質)、Fat(脂肪)、Carbohydrate(炭水化物)の三つの栄養素のバランスです。
頭文字をとってPFCバランス(エネルギー産生栄養素バランス)といいます。
理想のPFCバランスは以下の通りです。
- P(たんぱく質):13~20%
- F(脂肪):20~30%
- C(炭水化物):50~65%
では、どのような食材にPFCが含まれているのでしょうか。
バランスのよいP(たんぱく質)、F(脂質)、C(炭水化物)をとるための食材をご紹介します。
筋肉をつけ健康的に太れるたんぱく質【P】
PFCバランスのP、たんぱく質について説明します。
たんぱく質は筋肉をつけ、内臓、皮膚、血液のもとになり、体を構成する重要な役割があります。
健康的に太るために、必要な栄養素です。
たんぱく質は、アミノ酸からできていますが、20種類ある内の9種類は体内で合成できないので食事で補いましょう。
たんぱく質は以下のような食材に多く含まれています。
- 肉類(牛ヒレ肉、鶏むね肉、鶏ささみ肉など)
- 魚類(まだい、マグロ赤身、さばなど)
- 卵
- 大豆製品(豆腐、納豆など)
- 乳製品(牛乳、ヨーグルト、チーズなど) など
正しく摂取すれば健康的に太ることができる脂質【F】
続いてPFCのF、脂質について見ていきます。
脂質は、たんぱく質や、炭水化物に比べて約2倍のエネルギー量があり、少量でもエネルギーを作り出す効率のよいエネルギー源です。
脂質も生命維持に欠かせないい要素ですが、日本人の食の欧米化により、脂質を摂り過ぎる傾向にあります。
脂質の摂り過ぎは、動脈硬化や心臓病など生活習慣病の原因の一つです。
脂質は、大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2つの脂肪酸で構成されています。
動物性油脂(レバー、バターなどの乳製品、マヨネーズなど)には、飽和脂肪酸が多く含まれていて、コレステロールを増やす原因になります。
一方で、植物性油脂(オリーブオイルやごま油、菜種油など)や、魚油(サバ、イワシなどの青魚)は、不飽和脂肪酸を含みコレステロールを下げる効果があるのです。
植物性油脂を意識して摂取いただくと、健康的に太ることができます。
脂質を多く含む食材は以下の通りです。
- アボカド
- ナッツ類
- 肉類(豚バラ肉、鶏もも肉、牛バラ肉など)
- 魚類(サーモン、さば、アジなど)
筋肉のエネルギー源 炭水化物(糖質)【C】
PFCバランスのC、炭水化物について説明します。
炭水化物は、パンや米、麺類などに多く含まれています。
食物繊維と糖質に分けられ、果糖やショ糖などの単糖の総称を炭水化物といいます。
筋肉などを活動するためのエネルギー源です。
(糖質)
- 米
- パン
- イモ類
- 果物類 など
血糖値は、糖質を摂ると上がり、インスリンを分泌することで下がる仕組みです。
糖質を一度に摂り過ぎてしまうと、血糖値が急上昇し、インスリンがたくさん分泌されてしまします。
インスリンがうまく働かなると糖尿病になるので、糖質のとり過ぎは糖尿病のリスクが高まります。
食べ過ぎには注意しましょう。
栄養素の吸収を助ける消化酵素
痩せている人は、胃腸の働きが弱く栄養がうまく消化吸収できないことも原因の一つです。
消化酵素は、たんぱく質の一種で、たんぱく質、脂質、炭水化物などの栄養素を、体内に吸収しやすくするために小さく分解させます。
消化を助ける酵素は食べ物からとり入れることが大切です。
- パイナップル
- ダイコン
- 長芋
- キウイ など
特に納豆は、腸内環境を整えてくれるためおすすめです。
消化酵素は熱に弱いので、なるべく加熱せずにとりましょう。
ここまでたんぱく質、脂質、炭水化物、消化酵素の食材について説明しました。
では、どのような献立だったらバランスよく食事をとることができるでしょうか。
続けてお伝えします。
女性が健康的に太るための献立
女性が健康的に太るための献立を、栄養素と時間の観点から考えました。朝食・夕食・間食の三つにわけてご紹介します。
朝食について
朝は食べないという方もいるかもしれませんが、少しでも口にするしましょう。
朝あまり食べられないという方のおすすめは、果物です。
中でも、バナナは、糖分が多く含まれており、太るために欠かせない栄養素です。
また、バナナに含まれるアミラーゼ(消化酵素)が消化器官での吸収を助けてくれます。
バナナは腹持ちがいいので朝はあまり食べられないという方には、特におすすめです。
もちろん、朝からいっぱい食べられる方は、しっかり朝ごはんを食べましょう。
味噌汁や漬物などの発酵食品も積極的に取り入れましょう。
夕食について
1日中働いている消化器官ですが、実は夜の方が吸収率が高いことをご存じでしょうか。
朝昼夜の内、夜ご飯の栄養素が一番吸収されやすいです。
太りたいなら、夕食に高カロリーな食事にすると良いかもしれません。。
しかし、カップラーメンや菓子パンなどをたくさん食べれば良いというわけではありません。
バランスの良い食事は基本です。
また、寝る前の3時間ほど前には食事を終わらせるように心掛けましましょう。
睡眠中は消化機能が低下します。
寝る直前に食事をすると、食べたものを消化しきれずに翌朝を迎え、朝食が食べられなくなる原因にも繋がってしまうからです。
見出し3:間食について
最後に、間食についてです。
太る食事の理想は、1日5食だとお伝えしました。
朝昼夜の3食に加えて、2回間食をすると1日5食になります。
間食としておすすめなのが、ナッツ類です。
ナッツは、良質な油と食物繊維が含まれており、腹もちがよく健康にいい食べ物です。
美しく太りたい女性におすすめのおやつと言えるでしょう。
まとめると1日の献立はこのようになります。
- 朝は果物
- 夜に高カロリーな食事
- 間食にナッツを食べる
健康的に太るには、食事と運動が重要!
健康的に太るためには食事も大事ですが、食事と同じぐらい運動も大事です。
人の体には、動くための筋肉や代謝が必要です。
筋肉があれば体重の増加にも繋がり、理想的なスタイルを維持できます。
そこで、続けやすいおすすめの運動をお伝えします。
おすすめの運動
太りたいならバランスのいい食事と運動をする必要があります。
「太りたいのに、なぜ運動しなくてはいけないの?」
と思う方もいるのではないでしょうか?
「偏った食事と運動不足」は、痩せている人と太っている人の共通点といえます。
痩せたいなら「有酸素運動」、太りたいなら「無酸素運動(筋トレ)」がおすすめです。
太りたいひとは、無酸素運動(筋トレ)をすることで、筋肉の増加=体重増加に繋がります。
「筋トレはちょっと…」という方は、ストレッチだけでもOK!
馴染みのあるラジオ体操もおすすめです。
おすすめの筋トレ
美しい体のラインを手に入れるためには、筋トレが欠かせません。
特に太もも、お尻、腹筋の三つを鍛えるのがポイント!
家でも、太もも、お尻、腹筋が鍛えらる簡単な筋トレと言えば「スクワット」です。
1日の目安は、30回×3セットですが、無理をすることはありません。
体力に合わせて最初は、少ない回数から始めるといいでしょう。
少ない回数でも、毎日続けることが大切です。
太りたい女性はプロテインを取り入れるべき?
プロテインは、たんぱく質を粉末状にしたものです。
よく、筋トレをしている方が活用していますよね。
ただプロテインを飲めば、筋肉がつくわけではありません。
筋肉は、筋線維の破壊と再生を繰り返して大きくなるため、筋トレ後にプロテインを摂取することで筋肉がつきやすくなります。
プロテインは低カロリー、低脂肪、高タンパクです。
手軽にたんぱく質を摂取できるので、食事から必要な分のたんぱく質を摂取できない時に、補助食品としてプロテインが飲まれることもあります。
しかし、食事で1日に必要な量を補えるのであればプロテインは必要ありません。
ご自身の食事の質に応じて、プロテインを摂取するといいでしょう。
たんぱく質は「体重×1~1.5g」が1日に必要な量です。
体重50kgの女性ならば、50~75gのたんぱく質が1日に必要とされています。
50~75gのたんぱく質を「一つの食材だけでとろうとした場合」の目安は以下です。
- 牛肉:約325~488g
- 豚肉:約415~623g
- 卵:約8~11個
- チーズ:約250~375g
- コーンフレーク:約3.5~5.1kg
- ご飯:約3.3~4.8kg(約10合分)
『医師や薬に頼らない!すべての不調は自分で治せる』(藤川徳美)よりプロテインスコアで計算。
食事摂取基準に定められているたんぱく質の摂取量は、年齢や性別によって違います。
1日に必要なたんぱく質の量は「体重×4.4g」までは安全とされています。
卵で例えると33個分に該当するので、よほど食べ過ぎない限り問題ありません。
しかし、一日に必要なたんぱく質の摂取量を摂取できているにも関わらず「筋肉をつけるため!」とプロテインをたくさん飲むとたんぱく質の過剰摂取に繋がります。
たんぱく質の過剰摂取は、肝臓や腎臓などに負担が掛かる場合がありますので、プロテインの過剰摂取には注意が必要です。
女性が健康的に太るためには、食事の質が大切!
体重が少ない女性はホルモンバランスが崩れ、生理不順になったり、出産が大変になったりします。
しかし、太りたいからといって、ただ「太ればいい」「高カロリーなものをいっぱい食べたらいい」というわけではありません。
栄養素はそれぞれに役割があり、助け合って様々な働きをしています。
バランスの取れた食事はとても大切です。
「太りたい!」と思っている女性は、健康的に太るために1日に5食、バランスの取れた質の良い食事、運動を心掛けるようにしましょう。