「薬剤師国家試験に落ちてしまった・・・」
6年間薬学部に通い、やっとの思いで卒業が確定をしたのに・・・
と絶望で目の前が真っ暗かもしれません。
「内定先はどうなるんだろう。これからどうしたらいいの?」
こんな不安で頭がいっぱいかもしれません。
「今はもう何も考えたくない。」
そう塞ぎ込んでしまっても無理はありません。
今回は、「それでも前をみるしかない」と思えた時の参考に、今後の選択肢をまとめました。
目次(クリックでジャンプ)
薬剤師国家試験に落ちてしまったら内定はどうなる?
薬剤師国家試験に落ちてしまった時、まず気になるのがその後の就職先についてです。
内定をもらっている人は、まず内定先の人事に連絡をしましょう。
薬剤師資格が必要のない職業(MRやCRA、公務員等)であれば、国家試験の合否に関わらず採用される場合がほとんどです。(資格手当がなくなることにより、給料が減ることはもちろんあります。)
一方で、薬剤師資格が必要な職業(病院薬剤師、薬局薬剤師等)の場合、国家試験に落ちてしまうと内定が取り消されてしまうことが多いようです。
しかし、就職先によっては、内定を待ってくれることもあるようです。
例えば、大手の調剤薬局ドラッグストアでは、内定を1年繰越し、翌年の薬剤師国家試験に合格すれば採用してもらえることが多いです。
それどころか、その1年間に奨学金という形で予備校代を援助してくれる場合もあるようです。
薬剤師の就職先はこちらの記事にまとめています↓ ↓ ↓
薬剤師国家試験に落ちたときの選択肢は?
薬剤師の国家試験に落ちてしまった場合
- 就職して来年の国家試験で合格を狙う
- 薬剤師の資格を諦めて就職する
- 浪人して翌年の薬剤師国家試験合格を目指す
のどれかになります。
就職して来年の国家試験で合格を狙う
内定先にもよりますが、たとえ薬剤師国家試験が不合格でもそのまま就職できることはあります。
そして、働きながら翌年の薬剤師国家試験に合格するというのが1番の理想です。
しかし、働きながら国家試験の勉強をするということは想像以上に大変です。
大きく分けて2つの理由があります。
①仕事と勉強の両立がかなりハード
仕事に慣れるまでは、平日は仕事で手一杯。
休みの日に勉強をすることになりますが、仕事と勉強の繰り返しで心も体も疲弊していきます。
また、仕事により予備校に通うことも難しいため、孤独な戦いとなります。
②なんとしても合格したい!という気持ちが薄れてくる
最初のうちは、国家試験に落ちてしまったという悔しさから、「なんとしても合格したい!」という気持ちで勉強も捗ります。
しかし、「働いている」という安心感や充実感から、段々とその気持ちが薄れてきてしまいます。
薬剤師国家試験はそんなに甘くはありません。
合格したいという強い気持ちがないまま勉強を続けていても、良い結果はあまり期待できません。
ここのモチベーションを維持できるかが、ポイントとなります。
働きながら国家試験合格は厳しい道のり
このように、働きながら国家試験も合格するというのは簡単ではありません。
最悪の場合、このまま薬剤師免許を取得できなくても仕方がないと思えるだけの覚悟が必要です。
薬剤師の資格を諦めて就職する
内定先で、薬剤師の資格が必要ない場合は諦めて就職するという選択をすることができます。
せっかく6年間かけて通ったのに薬剤師の資格をとれないのは辛いですが、資格がなくても働くことができる企業はたくさんあります。
就職して仕事も資格の勉強も中途半端になってしまうくらいなら、資格を諦めて仕事に集中して成果をあげられるようにがんばるとよいでしょう。
実際、こまの友人でも薬剤師の国家試験に落ちて、資格を諦めて就職したけど活躍している人はたくさんいます。
浪人して翌年の薬剤師国家試験合格を目指す
薬剤師国家試験に落ちてしまったという方の多くがこの選択をしています。
この場合、予備校に通うか、宅浪するかを選ぶことになります。
予備校に通う場合
ポイント
- 分析され尽くした国家試験対策のノウハウが得られる
- 一緒に勉強をする仲間が得られる
- 講師に質問ができる
注意ポイント
- 費用がかかる
- カリキュラムに追われる(自分にとっては必要のない講座もある)
- バイト等をする時間がない
予備校に通う場合、最大のメリットはノウハウが得られることです。
1度不合格だったということは、少なくとも勉強方法を見直す必要があるわけです。
その点、勉強方法やよくあるひっかけ等、様々なノウハウを得られることは魅力ですよね。
また、刺激し合える仲間がいることは、大きなプラスになります。
しかし、予備校に通うにはそれなりの費用がかかります。
予備校によっても差がありますが、授業料だけで年間約100万円。
そのほかにもテキストや模試代、交通費(場合によっては下宿代も)がかかってしまうので、親への相談が必要かと思います。
宅浪する場合
ポイント
- 時間が自由に使えるため、アルバイトも可能
- お金がかからない
- 自分なりの勉強方法で苦手に特化した勉強も可能
注意ポイント
- 1人ぼっちで国家試験に立ち向かわなければならない
- 自分で解決できない問題も質問できない
- 勉強方法が正しいかわからない
金銭的な事情で宅浪を選ぶ場合もあるでしょう。
カリキュラムに縛られないため、アルバイト等で稼ぎながら勉強をすることも可能です。
ただ、成績が伸び悩んだときや、勉強方法に迷ったとき、相談する仲間や講師がいないということが大きなデメリットになります。
相当な覚悟で挑む必要があります。
実際に、宅浪の方が予備校生よりも合格率は低いようです。
個人的におすすめは予備校に通って翌年の薬剤師国家試験に合格する
薬剤師の国家試験に落ちた場合大きく分けて4通りの選択肢があります。
- 就職をして国家試験は諦める
- 就職をしながら国家試験合格を目指す
- 予備校に通いながら国家試験合格を目指す
- 宅浪をしながら国家試験合格を目指す
個人的には、「予備校に通いながら国家試験合格を目指す」ことをおすすめします。
薬剤師免許は一生物の資格です。
例えば、将来、子育てをしながらパートで働きたい!と思ったとき、薬剤師免許があれば薬局等で高時給で働くことができます。
パートしたいな〜と思ってから薬剤師国家試験を受けることもできますが、時間が経てば経つほど国家試験のための知識は頭から消えていきます。
また、日々医療は進化していますので、必要な知識も変わってきます。
そのため過去の知識では国家試験の合格は難しくなるでしょう。
1年間しんどいですが、翌年の薬剤師国家試験合格を目指すべきだと思います。
宅浪の厳しさを考えると、予備校に通って薬剤師国家試験合格を目指すのがベストですね!
薬剤師の国家試験に落ちてしまったら3通りの選択肢がある
「薬剤師国家試験に落ちてしまった・・・」
これはとても辛いことだと思います。
しかし、それを乗り越え、今後のことを考えていかなくては未来はひらけません。
そして、どのような未来を選ぶかは自分自身の選択にかかっています。
薬剤師免許は一生物の資格です。
知識が新しいうちに、勉強に集中できるうちに、合格を掴み取りましょう。